日本には、約1300年前から伝わる古事記という歴史書があります。古事記は神話が織り交ぜられた、言わば日本版聖書のようなものです。 古事記の中から恋愛についてのエピソードを紹介しようと思います。>>恋愛術を知るなら電話占いオラクルの馬車
伊邪那岐命(イザナギノミコト)、伊邪那美命(イザナミノミコト)という神様をご存知ですか?この二柱の神様は、この日本国と神々を 生んだまさに日本神話の原点とも言える神様です。
淡路島 、本州 、四国 、九州の日本の国土、その後、石、 木 、海 、水 、風 、山 、野 、火等の森羅万象の神々をお生みになりました。しかし、火の神である火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)が生まれる際、伊邪那美命は御陰に深刻な火傷を負ってしまい、大変苦しんだ末にお亡くなりになってしまいました。伊邪那岐命は大変お悲しみ、お嘆きになり、その後、伊邪那岐命は伊邪那美命の亡骸を出雲国と伯耆国の境にある比婆之山に葬りました。
一人残された伊邪那岐命の悲しみは一層深まり、ついに伊邪那美命の後を追って黄泉の国へお出掛けになります。すると黄泉の国の固く閉ざされた扉が開き二人は再会できます。
伊邪那岐命が「美しき我が妻よ、私とあなたが作る国はまだ出来上がっていない。一緒に帰ろう」と仰せになると、伊邪那美命は「もう少し早く来てくださればよかったのですが、私は黄泉の国の食べ物を食べてしまい、もうこの国の住人になってしまいました。 でもせっかくあなたがいらしてくださったのでなんとか帰りたいと思います。
黄泉の神々と相談してくるのでその間、決して私を見ないでください。」そう言い残すと扉を閉ざしました。
しばらく待っていましたが、いつまでたってもお戻りにならない。待ちきれなくなった伊邪那岐命は約束を破って扉を開けてしまいます。しかし、そこには腐り、蛆にまみれ、変わり果てた伊邪那美命の姿があったのです。
びっくりした伊邪那岐命はその場 から逃げ出します。すると伊邪那美命は約束を破った伊邪那岐命に対し、恥をかかせたとお怒りになり、黄泉の国の醜女に後を追わせます。その醜女からなんとか逃げ切った伊邪那岐命でしたが、最後の最後に伊邪那美命が腐った体を引きずりながら追ってきます。
そして伊邪那岐命は千引の岩という大きな岩で道をふさぎ、二人は岩を挟んで夫婦離別の呪文「事戸」を述べ、永遠に決別する事となったのです。
相手との約束を守らず、簡単に裏切ったりすると不幸を招く事になる。こんなに愛し合っていた神様でさえも、永遠に決別する事になるのです。自分にとって大事な人であれば尚更、相手を信じ、例え不安や焦りを抱いたとしても、冷静さを忘れないことがとても大切です。
恋愛や対人関係は、相手が問題なのではなく、自分の言動や心持ちが大きく関係しています。自分次第で相手は変わり、未来も変わります。自分自身をゆっくり見つめ直し、心を磨いていくことが幸せへの近道です。まずは日本人の価値観の源である日本神話から学んでみてはいかがでしょうか。